イーサリアムとは?
イーサリアムは分散アプリケーションのためのプラットフォーム。
イーサリアムでは、内部通貨「Ether(ETH)」が規定されている。ビットコインと同様に採掘者による採掘の報酬としてEtherが発行される。国内ではその技術に魅力を感じてイーサリアムに投資する利用者も多い。
価格推移(ETH/JPY)
現在価格 | 1時間前比 | 前日比 | 年初比 |
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イーサリアムの思想
イーサリアムは2013年に当時19歳のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)によって考案されました。
ヴィタリックはもともとビットコインの開発に携わっていた中で、人々がブロックチェーンを「仮想通貨以外の目的に使おう」としていることに気づいたといいます。
あらゆる目的のために使えるブロックチェーンのプラットフォームをつくればいいんじゃないかということに気づいたんだ。それがイーサリアムの核となるアイデアにつながっていった
(*WIRED「ヴィタリック・ブテリン、かく語りき」より)
4段階のアップデート計画
ヴィタリック・ブテリンによってイーサリアムが考案されて以降、オープンソースプロジェクトとして順次開発が進められ、2015年に最初のβ版である「Frontier(フロンティア)」がリリースされました。
イーサリアムは「(1)Frontier」を含む「(2)Homestead(ホームステッド)」、「(3)Metropolis(メトロポリス)」、「(4)Serenity(セレニティ)」と呼ばれる4段階のアップデートが実施もしくは予定されており、現在は「(3)Metropolis」の第1段階目の実装が*完了しています。
*「Metropolis」はビザンチウム、コンスタンティノープルと呼ばれる2段階アップデートが予定されており、2017年10月、「Metropolis」の第1段階目のアップデートであるビザンチウムが実装されています。
▸イーサリアムの価格を占うメトロポリスとは?コンスタンティノープルはいつ完了?
内部通貨「Ether(イーサ)」について
イーサリアムでは、内部通貨「Ether」が規定され、ビットコインと同様に採掘者による採掘の報酬としてEtherが発行されます。
Etherはスマートコントラクトを履行するための手数料として用いられています。
スマートコントラクトとは
スマートコントラクトの概念はビットコインより古く、1990年代にNick Szaboによって提唱されました。スマートコントラクトとは、事前に動作や決済手順を示した契約(コントラクト)を定義しておくことで、一定の条件を満たすと一連の処理を自動化する仕組みです。
難しそうに聞こえますが、そんなに難しい話ではなく、スマートコントラクト自体は私たちの日常にあふれています。
スマートコントラクトを説明する際に、自動販売機の取引を引き合いに出すことがよくあります。
自動販売機の取引で必要なのは、
1.希望する商品の代金を投入する
2.希望する商品のボタンを押す
という2つの条件であり、この条件が揃うと自動販売機は文字通り「自動」で「希望した商品を提供する」という行動が実行されます。
この取引にはもちろん契約書というものは存在せず、特定の行動によって契約が成立しています。
改めて、先に述べた「事前に動作や決済手順を示した契約(コントラクト)を定義しておくことで、一定の条件を満たすと一連の処理を自動化する仕組み」という定義に照らし合わせても、自動販売機の一連の動きがスマートコントラクトの仕組みになっていると言えることがお分かりいただけると思います。
スマートコントラクト×ブロックチェーン
こんな簡単な仕組みの何がすごいの?と思われる方も多いかと思いますが、ブロックチェーンとスマートコントラクトを組み合わせることで新しい景色が見えてきます。
どういうことでしょうか?
ブロックチェーンには「中央管理者が存在しなくても運用できる」「改ざんが極めて困難」等の特徴がありました。
*詳細はビットコイン紹介ページを参照ください。
スマートコントラクトをブロックチェーン上で使用することで、スマートコントラクトをブロックチェーンの特徴と紐づけて実現することができます。
つまり「中央管理者が存在しなくても運用可能(第三者を介さない)」「改ざんが極めて困難」等の「契約を履行し、記録する」ことが可能であると言えるのです。
これは今まで組織や人、及び中央管理的なシステムを介して契約の履行が行われてきたものが、そのような存在を介さずに実現可能になることを意味しています。
(このような第三者を介する仕組みの場合、その「第三者」が正しく行動してくれることを「信用」する必要がありますし、仮に信用に足るものだったとしても間違えるリスクがあることなどは想像できると思います。)
スマートコントラクトでは、契約に関連する業務全般のほか、下記のサービスでも同様にブロックチェーンの活用が可能であると考えられています。 ・ デリバティブ(金融派生商品) ・ 遺言 ・ 会社清算 (経済産業省「ブロックチェーン技術を活用したサービスに関する国内外動向調査報告書」より抜粋)
デリバティブ取引では、様々な条件で資金のやりとりが行われます。それらの条件をスマートコントラクトによって定めておけば、すべて自動的に条件判断と決済処理が行うことが可能になると考えられます。
遺言をあらかじめスマートコントラクトとして定めておくことにより、当人が死亡したことをきっかけとして、遺言が自動的に執行されるようにすることが可能になると考えられます。
会社精算時の資産や各種の権利の配分を、スマートコントラクトによって自動的に処理することができるようになると考えられます。
あらためてイーサリアムとは?その将来性は?
イーサリアムは先に述べたように、スマートコントラクトを実行するためのプラットフォーム(土台)であり、通貨であるイーサ(Ether)はスマートコントラクトを履行するための手数料として用いられています。
現在、イーサリアムのプラットフォームを使ったアプリケーション(Dapps:*Decentralized Apps)の開発が盛んに行われており、今後もEtherの需要は増えていくものと考えられます。
*Decentralized:分散の、非集中の
また、イーサリアムを実ビジネスでも応用しようとするプロジェクトであるEEA(Enterprise Ethereum Alliance)には、トヨタ、三菱UFJ銀行をはじめとする日本企業や、JPモルガン、マイクロソフトが加盟するなど、大手企業を中心にイーサリアムを活用していこうという流れが拡がっています。
これからも益々イーサリアムに関するニュースが目に入る機会も多くなるのではないでしょうか。
イーサリアムを購入する
イーサリアムは多くの国内主要取引所での取扱いがあります。
その他のコインと比較する
初めて仮想通貨に触れられる方は、次に[イーサリアムクラシック]か[ネム]をご覧になることをお勧めします。ビットコインについてご覧になっていない方は[ビットコイン]をご覧になることをお勧めします。
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